弘徳院について

弘徳院は、1500年代に野秋の地に創建されました。長い間、曹洞宗の寺院として信仰を集め、江戸時代には12の末寺を持っていたといいます。現在の浜当目に移ったのは明治23年(1890)で、本尊である薬師如来に加え香集寺の虚空蔵菩薩を遷座し、お参りできるようにしました。


2月13日と同月23日には「こくぞうさん」と親しまれる大縁日が開かれます。海上安全、大漁満足を願う漁業関係者のほか、商売繁盛、家内安全などを祈願する参拝者が多数訪れます。名物のダルマ市も開かれ、13日は古いダルマを送る「送りダルマ」、23日は新しいダルマを求める「迎えダルマ」としても賑わいます。


《焼津市指定文化財》
田中城主第16代本多紀伊守正珍が元文2年(1737)12月に奉納した絵馬で、金箔が良く残り、後ろ足を蹴り上げた躍動感のある馬が描かれています。